今回ここで紹介するのは、マット・ペインが、サーファーであり彫刻家でもあるネイト・タイラーを映した一本の自主制作映画。マットが16mmフィルムでとらえたのは、誰も知らない海岸で波に乗る風変わりなボードと、まるで自然物のように動く彫刻…カルフォルニア・セントラルコーストでの出来事だ。

この作品は、これまでのコラボとは全く違ったアプローチで、ネイトを撮影している。まず一つは、ネイトの姿を思慮深い眼差しで、まるで彼のエッセーを代筆するように、イメージの断片を丁寧に映し出しているということ。
そしてもう一つ、その構成の根底には、サーフ映画の先駆者であるブルース・ブラウンとソニー・ミーラーへのリスペクトに満ちているということ。
この12分には、私たちのみならず、カルフォルニアのフィルムメーカーたちを思わず頷かせるような、凝縮された映像体験が詰まっている。